クウちゃんは、み仏さまになりました.
- jokoji
- 2018年8月15日
- 読了時間: 3分
日校通信「サンガ」402号より
みんなが、よくかわいがってくれたクウちゃんですが、3月15日(木)の午後7時25分、亡くなりました。7歳と6ヵ月の命でした。クウちゃんは、みんなもよく知っているように、大きい犬から小さい犬までどんな犬とも仲良しになれる犬でした。もちろん人間に対してもそうでした。心の底から、みんなと仲良しになろうよ、一緒に遊ぼうよと思っていました。

去年の12月頃より、クウちゃんの体調が悪くなってきました。1月に入り検査してもらったら、悪性のがんになっていることがわかりました。もうどうすることもできない所まで進んでいました。だんだんと歩けなくなり、痛みも出てきました。抱かれるのが大好きだったのに、抱かれるのをこばむようになりました。食欲もおとろえ、水さえも飲むことがむつかしくなってきました。それでも、痛みをじっとこらえながら、一生懸命に生きようとしていました。亡くなる二日前のことです。今までよく歩いた散歩コースを、ふらつく足でかなり歩いたのです。最後に散歩道の景色を確かめるかのようでした。 3月15日、クウちゃんは、お寺のお姉ちゃんが仕事から帰ってきてほどなく、お姉ちゃんとお母さん(お寺のおばちゃん)と私に、最後の力をふりしぼり、ウォンウォンと数分間話しかけてくれました。そして、話し終わってまもなく、3人に見守られながら静かに息を引き取りました。「お母さん、いつも心から愛してくれてありがとう。お姉ちゃん、遊んでくれてありがとう。お父さん散歩ありがとう。みんなに会えて良かった」と言ってくれていたのだと思います。 もう、話しかけても返事は返ってきません。しっぽをふってくれません。もう生きているクウちゃんには、会うことができません。寂しいです。悲しいです。 3月15日(旧暦の2月15日)は、お釈迦様が亡くなられた日であり、涅槃会(ねはんえ)が勤まる日です。お釈迦様は、全ての生き物のいのちを大切なかけがえのないいのちと見ていかれました。それぞれの動物の言葉で「あなたのいのちは大切ないのちです。必ず永遠のいのちをもった仏さまにします」と呼びかけてくださっているのです。お釈迦様が亡くなっていかれた場面を描いてあるのが「涅槃図」ですが、そこには、お釈迦さまの死を悲しんでいる多くの生き物たちの姿が描かれています。それは、動物達がお釈迦様のおこころを素直に受け取ったからです。クウちゃんも、お釈迦さまや阿弥陀仏さまの働きで、永遠のいのちを持った仏さまに生まれているにちがいありません。仏さまとなって、私達のところへきてくれています。「南無阿弥陀仏」とお念仏申すところへ、確かにきていて下さいます。寂しいです、悲しいです。つらいです。このことを分かっていて下さるのが、阿弥陀仏さまです
。南無阿弥陀仏とお念仏を申しましょう。
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